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ロシア大手3紙が抗議 汚職追及の記者拘束は「…(写真=ロイター) - 日本経済新聞

10日、「私は/私たちはイワン・ゴルノフだ」とのメッセージと抗議声明を一斉に掲げたロシアの(左から)RBK、コメルサント、ベドモスチ紙=ロイター

10日、「私は/私たちはイワン・ゴルノフだ」とのメッセージと抗議声明を一斉に掲げたロシアの(左から)RBK、コメルサント、ベドモスチ紙=ロイター

ロシアで当局の汚職を追及する調査報道で知られる記者が逮捕されたことを受け、同国の大手3紙が10日、「冤罪(えんざい)」だと抗議する共同声明を1面に同時掲載した。プーチン政権下でメディア規制や言論弾圧の動きが強まるなか、大手メディアが足並みをそろえるのは異例だ。

発端は、ロシアの独立系ニュースサイト「メドゥーザ」に所属するイワン・ゴルノフ記者(36)が6日、モスクワ市警察に麻薬密売容疑で拘束されたことだ。警察の発表では、ゴルノフ氏のリュックサックと自宅から薬物が発見されたという。有罪の場合には最高20年の禁錮刑が科される。

一方、ゴルノフ氏は薬物の所持、使用、販売を全て否認し、警察によるでっち上げだと主張した。捜査の過程では、ゴルノフ氏の薬物検査が陰性で、警察が自宅として公表した写真が別物だったことも発覚した。

「私は/私たちはイワン・ゴルノフだ」。記者の拘束を受け、ロシアの大手紙、ベドモスチ、コメルサント、RBKの3紙は10日、同じ見出しでゴルノフ氏を擁護する抗議声明を掲げた。2015年、フランスの週刊風刺画紙「シャルリ・エブド」の襲撃事件で、犠牲者に連帯を表したスローガン「私はシャルリーだ」に倣ったものだ。

声明は、証拠の信頼性が低く、拘束の合法性に疑いがあると指摘した。「私たちは法律がすべての人に、またすべての人のために尊重されることを求める」と強調した。記者の逮捕は脅迫行為にあたるとして、逮捕した警官への捜査も要求した。

ゴルノフ氏が所属するメドゥーザは、同記者が墓地での埋葬ビジネスをめぐり大規模な汚職を調査し、連邦保安局(FSB)幹部から脅迫を受けていたと明らかにした。報道をつぶす狙いで拘束された可能性を示唆したものだ。7日以降、警察本部前や裁判所前では支援者らの抗議行動が続いている。

ロシア政府は警察当局を擁護する姿勢を示している。ドミトリー・ペスコフ大統領報道官は10日、ゴルノフ氏の逮捕をめぐり「多くの疑問点があった」と認めた。一方で「彼の1件に基づいて一般的な結論を導き、制度全体に不信感を抱くのは誤りだ」とも述べた。

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https://www.nikkei.com/article/DGXMZO45948770R10C19A6FF1000/

2019-06-11 07:30:00Z
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