【ソウル=黒見周平、水野祥】米国のトランプ大統領は30日、南北軍事境界線上の
トランプ氏は現職の米大統領として初めて北朝鮮に足を踏み入れた。
30日午後、板門店を訪れたトランプ氏は、正恩氏と軍事境界線を挟んで対面し、握手を交わした後、北朝鮮側に入った。約1分後、トランプ氏は正恩氏と韓国側に戻り、韓国の
米朝首脳会談は、板門店の韓国側施設「自由の家」で午後4時頃から始まり、約50分間に及んだ。冒頭でトランプ氏は「とても特別で歴史的瞬間だ」と強調し、正恩氏も「トランプ氏と私の間で存在する素晴らしい関係がない限り、一日で電撃的な会談が実現しなかっただろう」と応じた。
会談では、2月のハノイ会談以降、行き詰まる米朝の非核化交渉を再開させるため、双方の交渉チームで協議し、課題などを整理することに決めた。米国側は、ポンペオ国務長官がチームを選定し、チームのトップを、スティーブン・ビーガン北朝鮮担当特別代表が務める。
トランプ氏は正恩氏との会談後、「交渉の詳細を詰めていく。スピードが目的ではなく、包括的でよい合意ができるかどうかだ。2~3週間で何ができるかを見極める。これから数週間で動き出す」と記者団に語った。北朝鮮への制裁については「維持されるが、外すことを楽しみにしている」と述べた。
韓国メディアなどによると、今回の2人の対面で、トランプ氏は正恩氏を米ホワイトハウスに、正恩氏は
トランプ氏は6月29日、ツイッターなどを通じ、軍事境界線に沿って設けられた非武装地帯(DMZ)を30日に訪問する際、正恩氏に会いたいとの意向を示していた。北朝鮮は経済制裁の解除などを求め、完全な非核化に向けた措置を取ることを拒んできたが、正恩氏はトランプ氏との親交を交渉打開につなげる狙いから、要請に応じたとみられる。
米朝首脳会談に先立ち、トランプ氏は30日、ソウルの韓国大統領府で文氏と会談した。その後、文氏とともに、正恩氏との面会前に、韓国北西部・
トランプ氏は30日夜、韓国訪問を終え、専用機で帰途に就いた。
◆米朝首脳会談などのポイント◆
▽トランプ氏が米朝で交渉チームを作り、2~3週間以内に非核化に向けた実務者協議を開くことで合意したと表明
▽トランプ氏は交渉を急がずに包括的な合意を目指す方針を表明
▽トランプ氏が正恩氏を米ホワイトハウスに招待
▽正恩氏がトランプ氏を平壌に招待
▽トランプ氏は北朝鮮への制裁を維持すると言及
https://www.yomiuri.co.jp/world/20190630-OYT1T50199/
2019-06-30 13:28:00Z
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