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クルーズ船の苦しみ激白「日常戻りたい」政府に疑問 - 日刊スポーツ

集団感染が発生しているクルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」が17日で横浜港に停泊してから2週間を迎える。3日夜に横浜に到着しながら、下船できずにいる乗客乗員約3700人は世界中の注目を浴びている。乗船する60代の夫婦が16日、日刊スポーツの電話取材に応じて政府の対応に疑問を呈した。

◇  ◇  ◇

ダイヤモンド・プリンセスへの乗船は昨年に続き2度目です。昨年11月は、沖縄や台湾などの8泊のツアーに参加し、イベントも多く、見ること聞くことが新しく、非常に楽しかったです。

今回のツアーは、この時期に手ごろな価格で、多くの国を観光できることが決定理由でした。1月20日に横浜を出発して15泊16日の行程(新春の東南アジア大航海16日間)。予定より1日早い2月3日夜に着きました。5~7日の丸3日間は室内待機。4日まではイベントやバイキングの利用が可能でしたが、1歩も外出ができなくなりました。

食事は5日から配給制に。15日は朝9時5分。昼12時35分。夜20時に来ました。量がかなり多く、1日2食で生活していた私たちは、半分も食べることができません。しかし、夕食の時間が遅いため、昼食栄養のためにいただいています。バイキングの時と味が変わってしまい、今の味は例えるなら、東南アジア風味。果物もあり、栄養はしっかり取れています。沢山食べているので、余計、外に出て運動をしたいです。

8~16日の9日間で、6日間はデッキで1時間の散歩が許可されました。デッキは7階、12階にあり、6グループが決められた時間に外に出ることができます。最初はマスク、ゴム手袋着用でしたが、今はマスクとアルコール除菌になりました。喫煙もできるので気分転換になります。

前日の夜に翌日の散歩の日程がわかるため、何時に喫煙ができるのかわからないイライラはありません。周りの人との会話も可能です。

8日に出くわした乗客はくたびれていた印象でしたが、クルーズ代金返金が決まった日(9日)から、表情が明るくなった印象です。

政府の方針には、このやり方でいいの? という疑問があります。できるなら迅速に全員検査、陰性なら下船。狭いとどうしても感染してしまうので、まずは下船させて人が固まらないように分離させるべきだったと思います。

共同通信社による世論調査の、一部外国人の入国を拒否した日本政府の取り組みについて「評価する」が63・5%だったと聞きました。私は、この対応は当然だと思います。

船側に対しては不満もなければ感謝の気持ちもありません。本当によくやってくれているとは思います。

12日、平熱(35・5度)より1度以上高い36・7度の発熱がありましたが、翌朝には下がっていました。花粉症の症状が出たのだと思います。37・5度を超えた場合は、電話連絡が必要とのことでしたが、平熱より1度以上も上がったので報告はしました。ですが、薬の処方はありませんでした。家内は体調に問題ありません。15日にやっと夫婦で検体検査を行いました。同じフロアの60代乗客はまだだと言っていたので順番はわかりません。検査は「安心を保証するものではない」と考えています。

今回の検査で陰性だったとしても、下船するまでは、他人にうつしたり、もらったりする可能性もあるので、下船時に陰性だと胸を張ることができない、もどかしい思いがあります。

期待していることは今更ありません。速やかに手続きを行って下船したいです。日常に戻りたいです。下船ができたら、しばらくできていない、趣味のテニスをやりたいです。今週中には下船できると良いかな…。そのような思いです。

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2020-02-16 11:25:00Z
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