11月3日の米大統領選に向けた民主党の指名候補選びが2月3日、中西部のアイオワ州党員集会で始まった。同州では、最年少候補の中西部インディアナ州のブティジェッジ前サウスベンド市長(38)と、急進左派のサンダース上院議員(78)がほぼ同率の首位となった。突出した候補がいない中、アイオワで目立ったのは、サンダース氏の強固な陣営組織だ。全米から集結したボランティアがくまなく戸別訪問を展開。最高齢候補、サンダース氏の指名争いのカギを握る熱狂的な支持者に話を聞いた。(アイオワ州シーダーラピッズ市 上塚真由)
党員集会の直前の2月1日夜。州東部のシーダーラピッズ市でサンダース陣営によるロックコンサートのイベントが行われた。会場には、若者を中心に支持者ら数千人が詰めかけた。
会場でひときわ大きな声を張り上げていたのは、隣のミネソタ州から来た英語教師のアフメド・ターベッドさん(43)だ。
昨年6月から、サンダース氏陣営にボランティアとして参加し、アイオワ州などを転戦。集会に参加するのはこの日で14回目といい、すでに5000ドル(約55万円)以上を使ったという。
「子供や孫世代のための投資と思っている。サンダース氏が当選するためならば、2万ドルを使っても惜しくない。彼はこれまでで最高の政治家だ」。ターベッドさんは、2月11日に予備選が行われるニューハンプシャー州にもボランティアとして参加する予定だ。
エジプト移民の家庭に生まれ、2005年にミネソタ州の大学を卒業したが、学生ローンの5万ドルの返済はなかなか進まない。「学生ローンがなければ、マイホームを買えていたのに…」と話すターベットさんは、サンダース氏が掲げる学生ローン免除などすべての政策を支持している。「サンダース氏は、普通の人たちの暮らしを心配してくれている。自分の父親よりも信用できる存在だ」。興奮気味に語った。
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2020-02-09 23:00:00Z
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