【シンがポール支局】スリランカで21日発生した同時多発テロ。標的となった教会にはキリスト教の祭日「イースター」(復活祭)ため祈りをささげる人々が集まっており、祈りをささげる時間は爆発音と悲鳴に包まれた。近年はテロが少ないとされていたスリランカ。日曜日の大惨事を目の当たりにした人々は呆然(ぼうぜん)と立ちすくみ、救出作業を見守った。
「あまりに悲しい出来事だ」。事件のあった教会の神父は取材に沈痛な面持ちで語った。
爆発あった教会ではキリスト復活を祝う「イースター」(復活祭)の祈りをささげているところだった。
地元テレビの映像は、粉々になった教会のいすや血で赤く染まった床を映し出した。がれきの中から負傷者を運び出す様子が報じられ、教会の外では信者とみられる人たちが放心状態で立ち尽くしていた。
爆発があったコロンボ市内のホテルはいずれも中心部に位置し、多くの外国人観光客も利用する高級ホテル。玄関やレストランでは爆発でガラスが木っ端みじんに吹き飛んだ。「到底信じられる光景ではない。現実の風景ではない」。事件を目撃した通行者は絶句した。
スリランカは1983年からの内戦期にはタミル人過激派組織「タミル・イーラム解放のトラ」(LTTE)によるテロ事件が続発したが、近年は大規模テロは確認されていなかった。
岐阜女子大南アジア研究センターの笠井亮平特別研究員は「キリスト教徒が標的になったとみられるが、スリランカはイスラム過激派の活発な活動が報告されていたわけではない。国外の組織の関与があるかもしれない」と分析している。
https://www.sankei.com/world/news/190421/wor1904210011-n1.html
2019-04-21 09:58:00Z
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