【ロンドン=岡部伸】メイ英首相は自ら退路を断つことで、首相就任以来取り組んできた離脱実現に道筋をつけるというカードを切った。与党内の離脱強硬派にも軟化の兆しがみられ、メイ氏はこの機を捉えて勝負に出た形だが、閣外協力する地域政党が反対姿勢を崩していないなど、離脱協定案の議会承認という難関を乗り越えられるか依然として予断を許さない。
「国のために、意図していた時期よりも早く辞める準備がある」。メイ氏は27日の演説で、離脱協定案が議会で可決されれば辞任するとの意向を示した。メイ氏は昨年12月、2022年までに行われる次期総選挙前に辞任すると述べていたが、それを大幅に前倒しすることと引き換えに議会通過を目指す考えだ。
メイ氏は16年7月、国民投票でEU残留を目指しながら敗れたキャメロン前首相の後任として就任した。自身は「残留派」だったが国民投票の結果を重視し、EU単一市場や関税同盟と決別する明確な離脱を推進。昨年11月には離脱条件などを定めた離脱協定案でEU側と合意した。
しかし、英国とアイルランドの国境をめぐる「安全措置」は、EUの政策決定に関与できないままEU規則を求められる余地を残す内容で、与野党が反発。閣僚の相次ぐ辞任など、メイ氏の求心力低下が鮮明となっていた。
https://www.sankei.com/world/news/190328/wor1903280033-n1.html
2019-03-28 11:51:00Z
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