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英議会、「合意なき離脱」回避を可決 次の焦点…(写真=ロイター) - 日本経済新聞

【ロンドン=中島裕介】英議会下院は13日夜(日本時間14日未明)、英国が欧州連合(EU)との合意なく離脱することに反対する動議を賛成多数で可決した。これを受けて英議会は14日に「合意なし」を回避するための対応として、3月末の離脱時期を延期するかどうかを採決する。英議会の意思が離脱延期で固まれば、企業が懸念していた経済の混乱の回避に一歩前進する。

13日、英議会前にはためく英国とEUの旗=ロイター

英・EUの離脱協議はアイルランド国境問題を巡って膠着し、離脱予定日が約2週間前に迫っても混迷が続く。12日には英・EUの離脱案を英議会に示したが、1月に続いて大差で否決された。

これを受けてメイ首相はこれまでの約束通り、13日に経済の混乱を防ぐために「合意なき離脱の回避」の是非を問う動議を提出した。だがメイ政権の案は「3月末にEUと合意なく離脱することに反対する」というもの。ひとまず「3月末」の合意なき離脱の回避は約束するものの、離脱を延期した場合の保証はしていないと解釈できる内容だった。

このためEU残留派を中心とする与野党超党派の議員グループが「いかなる場合でも合意なき離脱を回避する」という議員動議を提出。この案が賛成320票、反対308票で可決された。同じ「合意なしの回避」を問う内容ではあるものの、12日の英・EU案の否決に続き事実上、政府案が負けたかたちになった。

メイ首相は13日の採決後の議会で「私たちが数日以内に議会で打開策を見いだせなければ、延期期間は長期にわたるだろう」と語った。

離脱の延期にはEU全加盟国の承認が必要になる。このため14日の採決で延期が可決されれば英政府はEUに延期を申し入れ、21日からのEU首脳会議で延期期間など条件面の協議に入る見通しだ。

英がEUと合意できずに離脱した場合には、3月末に急に関税や通関手続きが発生し、経済や市民生活に悪影響が及ぶことが懸念される。このため英国に拠点を持つ企業や日本などの政府は英側に「合意なき離脱」を避けるよう要請している。英・EUが延期で合意できれば、3月末の「合意なし」の回避は正式に固まる。

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https://www.nikkei.com/article/DGXMZO42437280U9A310C1000000/

2019-03-13 19:36:00Z
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