【オスロAFP時事】ニュージーランド中部クライストチャーチで15日に乱射テロを引き起こしたオーストラリア人のブレントン・タラント容疑者(28)について、2011年にノルウェーで発生した連続テロとの共通性が指摘されている。
犯行直前、ネット上に公開した長文の犯行声明「マニフェスト」で、自ら抱く白人至上主義の極右思想を世界に広めようとした手法がノルウェーの犯行とよく似ており、模倣犯と見なされ得る。
「マニフェスト」には、ノルウェー連続テロの実行犯アンネシュ・ブレイビク受刑者の名前が登場する。「ブレイビク氏との接触はごくわずかだったが、私の使命は祝福されている」と交流があったかのように記されている。
しかし、ブレイビク受刑者の弁護士は15日、ノルウェー紙ベルデンスガングに対し「ちょっとあり得ないのではないか」と両者の接触を疑問視した。収監中のブレイビク受刑者は厳重な監視下に置かれており、世界中を旅して回ったとされるタラント容疑者が立ち寄って言葉を交わせる環境にはない。
ブレイビク受刑者はテロの翌年、禁錮21年の判決を言い渡された。この刑期はいくらでも延長できる条件が付いており、収監中の独房はインターネットに接続できない。外部との接触は記録されている。さらに、17年には氏名を「フィヨトルフ・ハンセン」に改名している。連絡を取り合ったにしては、ブレイビク受刑者の最近の様子がうかがえないマニフェストの記述は妄想の可能性がある。
ブレイビク受刑者の模倣犯の登場はこれが初めてではない。ノルウェーの事件からちょうど5年後となる16年7月22日。この日を選んでドイツ第3の都市ミュンヘンのショッピングセンターでテロが起きた。銃を乱射し、犯行後に自殺した容疑者は、精神面で問題を抱えつつ、ブレイビク受刑者に心酔していたとされる。
オスロ大学過激思想研究センターのトレ・ビョルゴ教授は、未遂も含め「ブレイビク受刑者に多かれ少なかれ感化されたテロ計画は他にもある」と指摘する。ポーランドやチェコ、米仏両国での事例を挙げている。
クライストチャーチの犯行を聞いてノルウェー人は直ちに8年前の自国のテロを想起した。ソールバルグ首相も即座に「痛ましい記憶を呼び覚ます事件だ」と苦々しい思いを口にしている。
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https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190317-00000043-jij-asia
2019-03-17 06:16:00Z
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