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乱射 1人で2か所か…NZ 容疑者 銃5丁使用 : 国際 - 読売新聞

 【クライストチャーチ=杉目真吾】49人が死亡したニュージーランド・クライストチャーチのモスク(イスラム教の礼拝所)での銃乱射事件で、殺人罪で訴追された男が16日、現地の裁判所に出廷した。司法当局は、男が合法的に入手した銃で2か所のモスクを襲撃したとみて、捜査している。

 ニュージーランドヘラルド紙(電子版)によると、男はオーストラリア出身のブレントン・タラント容疑者(28)で、白人至上主義を掲げ、移民を敵視する内容の犯行声明を出した人物とみられる。地裁は、男の拘束を認めた。

 警察は事件の関連で、他に2人を逮捕していたが、16日、現段階で複数人が銃撃に加わった情報はないと発表した。男は、ヌール・モスクで銃撃した後、車で移動し、7分後に約6キロ・メートル離れたリンウッド・モスクで2回目の銃撃を始めたとみられる。

 ニュージーランドのアーダーン首相は16日の記者会見で、銃器類の関連法案を見直し、規制を強化する考えを示した。さらに、犯人が自動小銃や散弾銃など計5丁の銃を使用したと明かした。

 【クライストチャーチ=一言剛之】銃乱射事件から一夜明けたクライストチャーチでは16日、市民の間に怒りと落胆が広がっていた。緩い銃規制が凶行を招いたとの指摘があり、規制の是非が議論を呼ぶ気配だ。

 「ドアをけ破るような大きな音がした」

 最初の銃撃現場となったヌール・モスクにいたムハンマド・アユーブさん(43)が16日夜、そう語った。礼拝者が逃げる中、乱射は続き、何人もの男性が血を流して倒れた。「銃撃を逃れるため、別の部屋に隠れた。足が震えた」と銃の恐ろしさを訴えた。

 ニュージーランドでは、16歳以上で免許を取得すれば大半の銃器を保有できる。だが、銃器を登録する必要がないため、当局は保有状況を把握できない。オーストラリアン・フィナンシャル・レビュー紙は16日、先進国で包括的な登録制度を持たない国は少ないとした上で、「ニュージーランドは太平洋地域で最も銃器類に寛容な政策を取っている」と指摘した。

 豪シドニー・モーニング・ヘラルド紙によると、ニュージーランドに銃器類は約150万丁あるとみられている。国民3人に1丁の割合で出回っており、8人に1丁の割合のオーストラリアと比べると、普及率は高い。

 ただ、多数の死傷者が出るような事件はほとんど起きなかった。16日夜、多数の負傷者が搬送されたクライストチャーチ病院前で、シリア出身のイスラム教徒、オマル・ザラットさん(19)は「私の周りで迫害された信徒はいなかった」と話し、ろうそくに火をともし、被害者の回復を祈った。

 事件後、市内の通りは静まり返っていた。銃への恐怖心が広がり、外出する人が少なくなったためだ。クライストチャーチの会社員ソフィー・ウィリアムズさん(32)は16日夜、「安心して暮らせるように有効な手段を考えてほしい」と政府に銃対策を求めた。

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https://www.yomiuri.co.jp/world/20190317-OYT1T50040/

2019-03-16 20:00:00Z
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