【シドニー=松本史】ニュージーランド(NZ)のクライストチャーチで15日に起きた銃乱射事件で、地元警察は17日、死者が50人になったと発表した。事件のあったモスクで新たな遺体を発見した。また、拘束していた3人うち、オーストラリア国籍の男を除く2人は事件に無関係だったと判断した。
事件では2つのモスク(イスラム教礼拝所)が襲撃された。警察は殺人容疑で訴追した豪国籍のブレントン・タラント容疑者(28)が1人で2つのモスクを襲撃したとみて、残る2人との関係を調べていたが事件とは無関係とした。
銃乱射事件は過激思想がネットを通じて増幅し、瞬時に拡散する構図が改めて浮きぼりになった。逮捕された容疑者はネット掲示板などで情報収集し、交流サイト(SNS)に白人至上主義をうかがわせる犯行声明を投稿。襲撃時にはSNSで生中継をしていた。SNS時代のテロにどう向き合うかが問われている。
同容疑者と同じ名前のツイッターのアカウントに投稿された声明は70ページを超え「侵入者らに我々の国が決して彼らのものにならないと示すために攻撃を実行する」など反移民主義、白人至上主義をうかがわせる文言が並んでいる。NZのメディアによると、同様の犯行声明がメールでアーダーン首相らにも送られた。
「インターネット以外の場所で真実は見つけられない」。犯行声明からは男がネットに依存し、その影響力を最大限活用、自らの思想を広く社会に発信しようとしていた姿が浮かび上がる。「(オンラインのシューティングゲーム)『フォートナイト』が私を殺人者になるべく訓練してくれた」とも説明。SNS上で17分間にわたって犯行を「生中継」したのもネットから着想を得ていた可能性が浮上する。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO4257900017032019000000/
2019-03-16 22:44:00Z
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