【パリ=共同】フランスで16日行われたマクロン政権に抗議する黄色いベスト運動のデモで、一部の参加者や便乗した過激派が暴徒化し、パリのシャンゼリゼ大通りに並ぶ複数のブランド店で略奪、老舗カフェなど数々の店舗を破壊した。放火も相次ぎ、18週連続のデモとなった今回、極めて深刻な被害が出た。警察はパリで230人以上を拘束した。
マクロン大統領は休暇を取って同国南部ピレネー山脈でスキーを楽しんでいたが、事態を受けて16日夜、急きょパリへ戻り、内務省での危機対策会議に出席。「起きたことはもはやデモとは呼ばない」と非難し、再発防止のため断固とした措置を取ると表明した。
デモには反資本主義的思想の無政府主義者ら過激派も加わっていた。老舗の高級カフェ、フーケッツや高級ブランド店などを主な標的として破壊や略奪を行ったほか、新聞や雑誌を売る路上の売店が相次ぎ放火された。共同通信パリ支局が入居するビルの扉のガラスも割られた。
警備する警官隊も攻撃の対象となり、投石や暴行を受けるなどした。催涙ガスや放水などで応じたものの暴力行為を阻止できず、野党からは政府の対応が不十分だったと批判する声も出ている。
内務省は全国のデモ参加者は約3万2300人だったと明らかにした。前週9日の約2万8600人から増加したが、約28万人が参加した昨年11月の初回に比べて規模は大幅に縮小。今回は昨年11~12月に目立った暴力の再燃が際立った。〔共同〕
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO4257915017032019I00000/
2019-03-16 23:55:00Z
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